「ゆめ」

  ゆめ 雪原をあゆみしのちの目の闇の緑の春はいまだし遠し 朝まだきかまどの湯気ののぼりくる 杵搗く音はすこしくぐもり 掛布団はねのけ土間へかけおりるおもちつきだねお餅搗きだよ じいちやんが降り下ろす杵つき臼からお餅がはねる相の手が「はい」 ばあちゃんの鼻水ぽとりあんこ餅うる餅芋餅ぬくぬくできた 前髪の毛たぼのかろししぼしぼの赤い鹿の子を桃割れにまく …

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「土佐文旦」

  土佐文旦 六歳と凧揚げをして電線に凧をからめる正月七日 恵利さんに頂戴したるチョコレヰト舐めなめ帰るチョコレヰトは愛 喪中欠礼賀状寒中見舞ひ書かずソリティアをする声もたてずに 朝霧のやがてあがりて山の辺にたなびき残る斐伊川にそひ 湖が見えるスターバックス喧騒に『そらみみ』読めば空はあかるむ 山羊の乳のチーズケーキを試食してみつつばかりを包んでもらふ…

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