本当の気持ちが見えなかったのは胸ポケットのあるシャツだから 鈴掛真 ポケットの分だけの厚みに、胸の内を透かし見ることができなかつた。
あはれ、儚き恋心ならむや。
百万円一年預けて利子百円税を引かれて残り八円 谷たか子 何とも圧倒的なる算用。
たしか国鉄最後の夜だアパートの外階段にさくらみてゐた 清郷はしる 1987年のやうです。
アパートの外階段に、昭和の青春を思ひだす。
バスを待つ波郷はどこへ行くならむ旅館ふきやは病院前下車 岩月園生 俳人 石田波郷
バスを待ち大路の春をうたがはず
春踊り舞へる娘の笠の紐したたる汗にしめりて垂るる 柿沼良訓 かそかなるエロスもあり。
道徳上アンパンマンは大福になるべきものやと悩みおるらん 桃林聖一 道徳の教科書検定で、郷土愛不足を理由に「パン屋」を「和菓子屋」に書き換えさせた、
と言ふニュースに触発されたであらう歌。
近所に、安くて美味しいパン屋さん、あります。
posted by 文(ぶん) at 21:45|
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