「いひわけ」

  いひわけ 葛の葉のいきほひやうやうしづまりぬ紅色小花落としつくして 恵利さんとカフェに珈琲飲んでゐる頭にくることあるよねそりやあ 歩数計を着け一日に二千歩の日常茶飯けふは雨ふり 土手道を高校男子がかけてくるついで女生徒おしやべりしつつ 露天湯のへりに足指じつぽんをかけ赤とんぼが寄りくるを待つ 柴栗のいつつばかりを三歳が縁よりはふ…

続きを読む

短歌人誌 十二月号より その九

樫の木の下に拾ひしどんぐりを見知らぬ町の角々におく     たかだ牛道    お茶目。 スーパーのいつもの径路をはみ出してわれに一缶のEBISUを宥す     岡本はな    ちいさくて、おおきなご褒美ね。 嬉しくて思はずスキップするときにしくじらぬやう練習をする     牛尾誠三    子供の頃、よくスキップをした。   …

続きを読む

短歌人誌 十二月号より その八

真剣に姉はいひたり 八十歳はやはり八十歳のからだなのよね     佐藤由美                  八十歳;はちじふ    八十歳の自分と言ふことに、心底思い至つたのだ。    でしたらもう大丈夫、これからもきっとお健やか。 教会から歩いて帰る人たちの島の野道に鮮やかなこと     織田れだ    作者は確か東南アジアにお住まい。  …

続きを読む